
「易」は古代中国から伝わる叡智の結晶。あなたの内なる問いに、天地の理が答えを示します。心を静め、深呼吸をひとつ。今、あなたが知りたいことを思い浮かべてください。
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易占い
これが、今のあなたに授けられた「卦」です。天と地の流れが示す道筋を、じっくりと読み解いてみてください。
運勢は固定されたものではなく、あなたの選択によって変化していきます。この卦が示すメッセージを受け取り、よりよい未来へと歩みを進めてください。
番号 | 卦名 | 卦の形 | 意味(簡略) |
---|---|---|---|
1 | 乾為天 (けんいてん) | ☰☰☰ ☰☰☰ |
天の力、剛健、創造 |
2 | 坤為地 (こんいち) | ☷☷☷ ☷☷☷ |
地の力、柔順、受容 |
3 | 屯 (ちゅん) | ☵☵☵ ☳☳☳ |
困難な始まり、忍耐 |
4 | 蒙 (もう) | ☶☶☶ ☵☵☵ |
無知、啓蒙、教育 |
5 | 需 (じゅ) | ☵☵☵ ☰☰☰ |
待機、忍耐、準備 |
6 | 訟 (しょう) | ☰☰☰ ☵☵☵ |
争い、訴訟、解決 |
7 | 師 (し) | ☷☷☷ ☵☵☵ |
軍隊、統率、集団 |
8 | 比 (ひ) | ☵☵☵ ☷☷☷ |
親密、協力、信頼 |
9 | 小畜 (しょうちく) | ☴☴☴ ☰☰☰ |
小さい蓄え、抑制 |
10 | 履 (り) | ☰☰☰ ☱☱☱ |
礼儀、慎重、行動 |
11 | 泰 (たい) | ☷☷☷ ☰☰☰ |
平和、調和、繁栄 |
12 | 否 (ひ) | ☰☰☰ ☷☷☷ |
閉塞、停滞、不調和 |
13 | 同人 (どうじん) | ☰☰☰ ☲☲☲ |
仲間、協力、団結 |
14 | 大有 (だいゆう) | ☲☲☲ ☰☰☰ |
大きな所有、成功 |
15 | 謙 (けん) | ☷☷☷ ☶☶☶ |
謙虚、慎み、礼節 |
16 | 豫 (よ) | ☳☳☳ ☷☷☷ |
準備、喜び、調和 |
17 | 随 (ずい) | ☱☱☱ ☳☳☳ |
従う、適応、柔軟性 |
18 | 蠱 (こ) | ☶☶☶ ☴☴☴ |
腐敗、修復、努力 |
19 | 臨 (りん) | ☷☷☷ ☱☱☱ |
接近、監督、指導 |
20 | 観 (かん) | ☴☴☴ ☷☷☷ |
観察、洞察、模範 |
21 | 噬嗑 (ぜいこう) | ☲☲☲ ☳☳☳ |
噛み砕く、正義、障害除去 |
22 | 賁 (ひ) | ☶☶☶ ☲☲☲ |
飾る、美しさ、調和 |
23 | 剥 (はく) | ☶☶☶ ☷☷☷ |
剥がれる、衰退、忍耐 |
24 | 復 (ふく) | ☷☷☷ ☳☳☳ |
復帰、回復、再生 |
25 | 無妄 (むぼう) | ☰☰☰ ☳☳☳ |
無欲、正直、自然 |
26 | 大畜 (だいちく) | ☶☶☶ ☰☰☰ |
大きな蓄え、抑制、育成 |
27 | 頤 (い) | ☶☶☶ ☳☳☳ |
養う、慎重、自己管理 |
28 | 大過 (たいか) | ☴☴☴ ☱☱☱ |
過剰、危機、変革 |
29 | 坎 (かん) | ☵☵☵ ☵☵☵ |
危険、困難、試練 |
30 | 離 (り) | ☲☲☲ ☲☲☲ |
輝き、依存、分離 |
31 | 咸 (かん) | ☱☱☱ ☶☶☶ |
影響、感応、調和 |
32 | 恒 (こう) | ☳☳☳ ☴☴☴ |
持続、忍耐、安定 |
33 | 遯 (とん) | ☰☰☰ ☶☶☶ |
退避、隠れる、慎重 |
34 | 大壮 (だいそう) | ☳☳☳ ☰☰☰ |
大きな力、発展、勢い |
35 | 晋 (しん) | ☲☲☲ ☷☷☷ |
進展、昇進、光明 |
36 | 明夷 (めいい) | ☷☷☷ ☲☲☲ |
暗闇、忍耐、隠れる |
37 | 家人 (かじん) | ☴☴☴ ☲☲☲ |
家族、秩序、調和 |
38 | 睽 (けい) | ☲☲☲ ☱☱☱ |
対立、分離、孤立 |
39 | 蹇 (けん) | ☵☵☵ ☶☶☶ |
困難、障害、忍耐 |
40 | 解 (かい) | ☳☳☳ ☵☵☵ |
解放、解決、安堵 |
41 | 損 (そん) | ☶☶☶ ☱☱☱ |
減少、犠牲、節制 |
42 | 益 (えき) | ☴☴☴ ☳☳☳ |
増加、利益、成長 |
43 | 夬 (かい) | ☱☱☱ ☰☰☰ |
決断、突破、実行 |
44 | 姤 (こう) | ☰☰☰ ☴☴☴ |
出会い、誘惑、警戒 |
45 | 萃 (すい) | ☱☱☱ ☷☷☷ |
集まる、団結、繁栄 |
46 | 升 (しょう) | ☷☷☷ ☴☴☴ |
上昇、努力、成長 |
47 | 困 (こん) | ☱☱☱ ☵☵☵ |
困窮、試練、忍耐 |
48 | 井 (せい) | ☵☵☵ ☴☴☴ |
井戸、資源、安定 |
49 | 革 (かく) | ☱☱☱ ☲☲☲ |
改革、変革、決断 |
50 | 鼎 (てい) | ☲☲☲ ☴☴☴ |
調和、安定、成功 |
51 | 震 (しん) | ☳☳☳ ☳☳☳ |
雷、動揺、覚醒 |
52 | 艮 (ごん) | ☶☶☶ ☶☶☶ |
山、静止、安定 |
53 | 漸 (ぜん) | ☴☴☴ ☶☶☶ |
徐々に進む、発展 |
54 | 帰妹 (きまい) | ☳☳☳ ☱☱☱ |
結婚、順序、従属 |
55 | 豊 (ほう) | ☳☳☳ ☲☲☲ |
繁栄、成功、頂点 |
56 | 旅 (りょ) | ☲☲☲ ☶☶☶ |
旅、孤独、適応 |
57 | 巽 (そん) | ☴☴☴ ☴☴☴ |
柔順、従順、浸透 |
58 | 兌 (だ) | ☱☱☱ ☱☱☱ |
喜び、交流、調和 |
59 | 渙 (かん) | ☴☴☴ ☵☵☵ |
分散、解放、流れる |
60 | 節 (せつ) | ☵☵☵ ☱☱☱ |
節制、制限、秩序 |
61 | 中孚 (ちゅうふ) | ☴☴☴ ☱☱☱ |
誠実、信頼、内なる真実 |
62 | 小過 (しょうか) | ☳☳☳ ☶☶☶ |
小さな過ち、慎重 |
63 | 既済 (きさい) | ☵☵☵ ☲☲☲ |
完成、成功、維持 |
64 | 未済 (みさい) | ☲☲☲ ☵☵☵ |
未完成、準備、期待 |
易占いの起源と歴史
易占いとは、中国に起源を持つ占術の一つで、「易経(えききょう)」という古典的な書物に基づいています。易経は、紀元前1200年頃の中国・殷(いん)王朝末期から周(しゅう)王朝初期にかけて成立したとされており、その起源は古代中国の自然観察や哲学に深く根ざしています。当初は亀の甲羅や牛の骨を焼いてそのひび割れから未来を占う「亀卜(きぼく)」や「骨卜(こつぼく)」といった方法が用いられていましたが、これが後に体系化され、易経としてまとめられました。
易経は、儒教の経典「五経」の一つに数えられ、単なる占いの道具を超えて、哲学や政治、倫理の指針としても重用されてきました。孔子が易経を深く研究し、その思想に影響を受けたという説もあり、中国文化におけるその重要性は計り知れません。易占いはその後、日本や韓国、東南アジアなど東アジア全域に広がり、各地域の文化と融合しながら独自の発展を遂げました。日本では、奈良時代や平安時代に中国から伝わり、貴族や僧侶の間で広く行われた記録が残っています。
易占いの基本構造:64の卦
易占いの核心は、「卦(か)」と呼ばれるシンボルにあります。卦は、陰(−)と陽(−−)の二つの基本要素を組み合わせたもので、3本の線からなる「八卦(はっけ)」をさらに2つ重ねて、6本の線で構成される「六十四卦(ろくじゅうしか)」が基本となります。この陰陽の組み合わせは、自然界や人間社会のあらゆる事象を象徴しているとされ、64の卦は宇宙のあらゆる変化や状況を表すとされています。
八卦はそれぞれ自然現象や属性を表します。例えば:
- 乾(けん):天、創造性、力
- 坤(こん):地、受容性、柔軟性
- 震(しん):雷、動き、開始
- 巽(そん):風、浸透、柔和さ
- 坎(かん):水、危険、深さ
- 離(り):火、明るさ、依存
- 艮(ごん):山、静止、安定
- 兌(だ):沢、喜び、交流
これらを2つ組み合わせることで、64の異なる卦が生まれ、それぞれに具体的な意味や解釈が与えられています。例えば、「乾為天(けんいてん)」は天が重なる卦で強い創造力や指導力を、「坤為地(こんいち)」は大地が重なる卦で受容性や安定を象徴します。
易占いの方法
易占いを実践する方法はいくつかありますが、最も伝統的で一般的なものは「筮竹(ぜいちく)」や「筮(うらない)」と呼ばれる道具を使う方法です。具体的には、50本の竹ひご(またはヨモギの茎)を使い、特定の操作を繰り返して卦を導き出します。このプロセスは非常に儀式的で、質問者の集中力や意図が結果に影響を与えるとされています。
手順を簡単に説明すると:
- 準備:50本の筮竹を用意し、1本を脇に置いて49本を使用します。
- 分割と計算:49本をランダムに2つに分け、片方をさらに細かく操作して数を数えます。この操作を6回繰り返し、6本の線(爻)を決定します。
- 卦の確定:得られた6爻からなる卦を易経の64卦と照らし合わせ、意味を解釈します。
- 変爻の確認:特定の条件下で「変爻(へんこう)」と呼ばれる変化する線が現れ、現在の卦から未来の卦への移行を示します。
現代では、筮竹を使う伝統的な方法に加え、コインを投げる簡易的な方法も普及しています。3枚のコインを6回投げ、表と裏の組み合わせで陰陽を決定するこの手法は、手軽さから初心者にも親しまれています。
易占いの哲学的背景:陰陽と変化
易占いの根底には、陰陽思想と「変化」の概念があります。陰陽とは、相反する二つの力が互いに補完し合い、調和を生み出すという考え方です。例えば、昼と夜、男と女、動と静といった対極的な要素が、単独では存在せず、互いに依存し合って全体を形成します。易経では、この陰陽のバランスが崩れたり調和したりする過程が、人生や自然の変化として現れると考えられています。
また、「易」という言葉自体に「変化」という意味が込められており、易経は「変化の書」とも呼ばれます。すべての事象は永遠に固定されたものではなく、常に流動的であるという視点が強調されています。このため、易占いは単に未来を予測するだけでなく、現在の状況を理解し、変化にどう対応すべきかを示唆するツールとしても機能します。
易占いの解釈と実践
易占いで得られた卦を解釈する際には、易経に記された「卦辞(かじ)」や「爻辞(こうじ)」を参照します。卦辞は各卦全体の意味を、爻辞は6本の線それぞれの具体的な状況やアドバイスを述べています。例えば、「乾為天」の卦辞には「元亨利貞(げんこうりてい)」という言葉があり、「大いに通じ、利があり、正しい」という意味が込められています。一方、変爻がある場合には、現在の状況から未来への変化を考慮した解釈が必要です。
解釈には直感や経験も重要で、同じ卦でも質問者の状況や意図によって異なる意味を持つことがあります。熟練した占者は、卦の象徴的な意味を現実の文脈に当てはめ、具体的な助言を提供します。例えば、仕事の決断を迫られている人が「坎為水(かんいすい)」の卦を得た場合、「危険や困難が潜んでいるが、それを乗り越えることで成長できる」と解釈されるかもしれません。
現代における易占いの活用
現代では、易占いはスピリチュアルなツールとしてだけでなく、自己啓発や意思決定の補助としても注目されています。心理学者のカール・グスタフ・ユングは、易占いを「共時性(シンクロニシティ)」の例として研究し、無意識と宇宙のつながりを探る手段として高く評価しました。彼は、易占いが単なる偶然ではなく、質問者の内面と外的な状況が反映された結果を生み出すと考えたのです。
ビジネスや人間関係の相談、人生の岐路に立つ際の指針として、易占いを活用する人も増えています。特に不確実性の高い現代社会において、易占いは「確実な答え」ではなく「視点や気づき」を与えるツールとして機能します。また、インターネットの普及により、オンラインで卦を引けるツールやアプリも登場し、手軽に試せる環境が整っています。
易占いの魅力と限界
易占いの魅力は、その奥深さと柔軟性にあります。64の卦とその変爻を通じて、無限に近い状況を表現できるため、どんな質問にも対応可能です。また、哲学的な視点を提供することで、単なる占いを超えた思索のきっかけを与えてくれます。一方で、解釈が主観的であるため、占者のスキルや質問者の理解度に依存する部分も多く、結果を盲信することは避けるべきです。
結論
易占いは、古代中国の知恵と自然観が結晶化した占術であり、陰陽思想や変化の哲学を背景に、人生や自然の流れを読み解く手段として長い歴史を持っています。筮竹やコインを用いた方法で卦を導き出し、易経の教えを基に解釈することで、現代でも多くの人々に洞察や指針を与え続けています。その神秘性と実践的な価値は、時代を超えて受け継がれ、今なお進化を続けているのです。